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無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番 ニ短調 BWV1004 より 第5楽章 シャコンヌ について 【分析】
こんにちは、本日は、バッハ作曲「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番 ニ短調 BWV1004 より 第5楽章 シャコンヌ」 について取り上げます。
「パルティータ」とは、parte=部分 という意味が元になった言葉で、バロック時代に「変奏曲」や「組曲」などの意味を持つ言葉です。第1楽章はアルマンド、第2楽章はコレンテ、第3楽章はサラバンド、第4楽章はジーグとなっており、以上はバロックの組曲の典型的な並びです。
この第5楽章シャコンヌは古くはイタリアの「チャッコーナ」と呼ばれ、低音に主題を持つ一種の変奏曲を意味します。
この作品では低音は少しずつ変化されながら、変奏が繰り広げられます。他にも似たようなものに「パッサカリア」と呼ばれるものもあります。両者は、決まった低音主題を執拗に繰り返し、そのような低音主題を「オスティナートバス」と呼んだりします。
ともあれ、変奏曲ということなので、主題とその変奏という構造でできています。最初の8小節と31の変奏で考えられることが多いですが、4小節単位で区切りがある部分があるので、今回は4小節の主題と63の変奏という形で解釈していきます。
なんといっても、厳かな雰囲気、変奏の豊かさ、ヴァイオリンという楽器の弦を非常に上手く使って演奏される重音などが魅力で、長大な大作の一つです。バッハのヴァイオリンソロ作品の中でも特に有名で、ブラームスが左手のためのピアノアレンジをしたものや、ブゾーニの編曲したものがピアノ独奏曲としてよく知られています。
さて、まずは、以下の低音パターンについて掲載しておきます。
基本的な形は、Aでその派生型としてB以降のものが考えられます。変奏によっては、譜例に当てはまらないものもありました。

全体としては、大きく3部分でで来ていると考えられます。第1部は主調のニ短調で、第2部=中間部では、同主長調のニ長調に転調し、第3部で主調に戻ります。
今回は、楽譜に詳細な分析を書いていません。変奏で使用されている声部数や音符の種類、音形の特徴などの項目を表にまとめましたので、楽譜と合わせてご覧いただければと思います。







以上、何かのお役に立てばと思います。
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